足跡化石偶然の大発見

|

 福井市にも恐竜化石――。県立恐竜博物館が28日に発表した恐竜や鳥類の足跡化石は、同市美山町の足羽川河川敷で発見された。発見場所としては勝 山、大野両市に次いで県内3か所目で、かつては広い範囲で恐竜が生息していたことをうかがわせる成果となった。同博物館で開かれた記者会見には発見者の若 狭町立瓜生小教諭、島田正樹さん(45)も出席し、「誰も見たことがない化石を、自分が最初に見つけられたことが一番の喜び」と、快挙に笑顔を浮かべた。

 今回、足跡化石が見つかった場所は、福井、石川など4県にまたがり、これまでにも恐竜化石が多数発掘されている地層「手取層群」の最西端に位置す る。同博物館の東洋一副館長は「手取層群における恐竜の分布がより広範囲に及んでいたことを示している。当時の生物の多様性を明らかにする貴重な発見だ」 と評価した。

 島田さんが化石を見つけた場所は、福井市美山町の足羽川河川敷。昨年4月に車で大野市方面から福井市方面へ向かう途中、河川改修工事で掘り出された岩石が多数転がっているのが目に入った。「葉っぱの化石でもあれば、学校の授業で使える」と思い立ったという。

 河川敷に下りて、めぼしい岩をハンマーでたたいて回った。「これまでの経験から、化石が出そうな岩はわかる」。しばらくすると、砕けた岩から鳥類 らしい足跡がくっきり現れた。さらに同じ岩を調べると、獣脚類の足跡も。「この地域では恐竜の化石が出ていなかった。まさか恐竜の足跡とは、と驚きの気持 ちが強かった」と振り返る。

 担当教科は理科で、専門は地学。勝山市での恐竜化石発掘調査にも参加するなど、経験は豊富だった。東副館長は「発掘調査でも、足跡を見つけるのが得意だった」と笑った。

 島田さんは今回の発見を担当クラスの児童らにも報告。「子どもたちには『どこが足跡なの?』と言われてしまって」と苦笑いしつつも、「理科は教科書だけで学ぶものではない。化石をきっかけに、子どもたちの新たな興味や関心を引き出せたら」と話していた。

恐竜の足跡化石を示す島田さん(県立恐竜博物館で)