ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米政府の管理下に置かれている保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ
(NYSE:AIG)は25日、エドワード・リディ最高経営責任者(CEO)の今年と来年の基本給を1ドルにするなど、幹部報酬を制限すると発表した。同
社は1500億ドルの公的資金による支援を受けている。
今回の決定によると、幹部7人は今年のボーナスを受け取らず、今年と来年の昇給を凍結する。さらに、次のクラスの幹部50人についても、今年と来年の昇給を凍結する。
この措置は、公的資金の注入を受けた企業が上級幹部に多額の給与とボーナスを支給することへの抗議の声を受けたもの。ニューヨーク州のクオモ司法長官は 今月、AIGのリディCEOに書簡を送り、同社の報酬制度は完全に透明でなければならないと忠告した。同長官は25日、今回のAIGの決断について、同社 が政府から支援を受けていることを考えると「好ましい措置で適切」と評価した。
リディ氏はプレスリリースで「われわれは、これまでに受けた支援に非常に感謝している。また、こうした支援を、AIGの業績回復に役立て、景気回復に寄与し、納税者に返済するために使用する義務を負っていることを承知している」と述べた。
同氏は今年と来年、年間給与1ドルのほかに、株式関連報酬を受け取ることになっている。ただAIGは、この報酬の詳細について発表する準備が整っていなかった。
同社は今月、14の繰延給与制度を打ち切った。これにより従業員5600人が影響を受け、繰り延べられている給与は全額、09年1-3月期中に支払うこ とになる。繰延給与は、発生した給与について、退職時に受け取ることなどを目的として、自主的に受け取りを先送りしているもの。
これらの制度のほとんどは、繰り延べた給与を受け取れるのは利用者が退職する時に限ると規定している。AIGは以前、繰り延べた給与を受け取るために従業員が同社を去ってしまうのではないかとの懸念を示していた。